鍼灸治療は、体質や症状を改善する為に必要なツボに鍼やお灸をします。
鍼灸治療は、東洋医学に基づいて行います。
東洋医学では、人の身体は気・血・水により構成されていると考えます。
そして、気・血を経絡(けいらく)、経絡にある気の出入り口を経穴(けいけつ)と言います。経穴=ツボです。
経絡はよく電車の線路、経穴は駅に例えられます。気や血が電車ですね。
経絡の流れが悪くなると、からだに不調が出やすくなってしまいます。電車が前に進めなくなる状態です。
そこで、経絡の駅であるツボに刺激を与えて流れをよくしてあげます。
経穴に鍼をしたりお灸をすえることで、適度な刺激を与えからだのバランスを整えることができるのです。
鍼
鍼と言っても全てが刺すものではありません。
小さな子や、過敏な方には刺さない鍼を使用します。
刺すタイプの鍼も基本的には痛みはほとんど感じません。
鍼は、痛みやしびれ、自律神経の調整など様々な症状に効果があります。
お灸
お灸は、もぐさに火をつけて温熱刺激を与える治療法です。
もぐさというのはよもぎの葉の裏にある白くふわふわした産毛のようなものを集めて精製したもののことです。
お灸をするとからだの免疫力や治癒力が上がります。
もぐさには鎮静作用やリラックスの効果があり、もぐさの精油成分「チネオール」には強力な消毒・殺菌・鎮静・鎮痛作用があります。
お灸をすえる、といった云い方をしますが、直接肌にすえる場合と、間接的にすえる場合があります。
お灸は、特に冷え性や婦人科疾患に効果があるとされています。その他にも胃の不調や痔の症状にもとても効果があります。
当院では体質・症状に合わせて、鍼とお灸を両方用いて治療します。
治療を始める前に、脈・お腹・舌などを診て、適切な治療方法や使用する経絡・経穴を決めます。
同じ人であっても、その時々で治療方法が変わることもあります。
1人1人の体質や症状に合わせて治療できるのが、鍼灸治療の特徴です。